2001年10月27日「ラーメンえぞ菊編」
→つづきから
再び部屋に戻る。
ときかわ氏は、すっかり熟睡していたようだ。猫丸へ部屋に戻って、買ってきた物をトランクに放り込み、また冷蔵庫に入れた。まてよ、バナナは冷蔵庫かなー、違うかなー。冷蔵庫に入れると早く黒くなるって言うしなー。とか何とか考えたが、ま、いい。
ラッキーさんの話を聞くと、インストラクターは、今、マウイだかどこだかにいるそうだった。かなり絶望的な状況。ハワイ地区に３０人いるという全てのHSA関連ダイバーに当たったわけではないだろうが、JULIAのオススメするサービスとか、なかったんでしょうかね。そう言えば、ラッキー氏が通ったと思われるのは、静岡のブルーコーナー？先輩に船長さんなどがいらっしゃる老舗ショップではないでしょうかねー。昔過ぎて解らないけど。ちなみに、猫丸の通った「夢海」は社長の無茶がたたったか、つぶれてしまって、残党の阿部ちゃん木村くん、栗ちゃんが大瀬の宮元軒で、サービスをやっています。ひめが取りに行ったコーラルウェイは、今でも健在です。
さて、ダイビングの話で引っ張るだけ引っ張りましたが、こんな話をしていた頃、隣の部屋では、ちょっとした珍事が起こっていたようです。
源「さー、パーティーだパーティーするよー」
そう言いながら源さんは部屋に帰ってきたそうです。
買い物の内容は、フードパントリー編で紹介したとおりなので、皆様にはどんなパーティーが繰り広げられるのか、想像していただきたい。
想像できないのは、突然その声でおこされたときかわ氏である。
と「ん、んあ〜？パーティ？」
きっと間抜けな声を出したに違いない。それより間抜けだと思われるのが、いそいそと買い物袋から取り出される源さんの自称パーティーグッヅの数々を目の当たりにしていた際のときかわ氏の顔の方である。
猫丸とラッキーがダイビングの安全潜水やら、障害者のダイビングなどについて話していたとき、ぬらりひょんが隣の部屋からやってきた。
ぬ「ねーねー、飯どぉすんのー？」
猫「食いに行こう、隣は今何してんの？」
ぬ「源さんがJINROでパーティーやってる」
猫「そ・・・そう？」
ぬ「あのさぁ、セロリ買うなら、マヨネーズとか塩とか欲しいよね」
たぶん、そう言う問題ではないと思う。なぜつまみにセロリ。
猫「ラーメン食いに行くべ！」
ラ「なぜここまで来てラーメン」
猫「ハワイのラーメン、有名なんだよー。なかむらとか。」
ぬ「どこにあんのそれ」
猫「えーとね。ロイヤルハワイアンショッピングセンターの向こう」
ぬ「遠いなぁ」
猫「まぁ、近場にもあるよきっと。みんなでいこう」
猫丸は部屋から留守中のみっちゃんの部屋にラーメンを食べに行くことを伝え、帰ったら携帯に電話を入れるように録音してから、出かける支度をした。
ときかわ氏が来たので、ラッキー氏と支度をして４人で出かける。
ありゃ？源さんは？源さんは、すっかりJINROの虜の様子だったらしい。
ま、いいや、みっちゃんとはるさんもいないし、みんなでお食事会は、明日にでもしよう。
ホテルのフロントで、美味しいラーメン屋さんを訪ねる。日本語が使えるスタッフがいると、こういうときに便利。コンセルジュがいるようなホテルじゃないから、何もかもフロント任せ。
やはり「なかむら」を推されるが、遠いので、近くをってリクエストしたら「えぞ菊」はどうですか？と言われる。隣のブロックにあるので、ほんの数分だった。
猫「おいしいですか？」
フ「私達はよく利用します」
これ以上の深追いは失礼である。素直にえぞ菊に行くことにする。
４人でカウンターに座ると、店の1/3のキャパは埋まってしまう、小さな店だった。
検索サイトで調べれば解るが、東京でもそこそこ有名な店のようだ。
メニューを見ると、塩ラーメン、みそラーメン、醤油ラーメン、そしてカレーラーメンがある。
猫丸が塩、ぬらりひょんとラッキー氏がカレー、ときかわ氏が醤油を頼み、全員が餃子をオーダー。
おいおい、日本のえぞ菊では８割の人が注文するというみそラーメンは？誰も頼まないのか？「サッポロラーメン屋さん」なのに。
へそ曲がりばかりだ。
餃子とラーメンが届く間に、ぬらりひょんが床に茶色い物体を発見したそうだった。
騒ぎはしなかったが、茶色い物が「かさかさ」と移動してゆくのを目で追っていた。
ぬらりひょんは「ワーム」と表現したが、「バグ」でも良かったかもしれない。いや、コックローチかも。
とにかくその日本のものの1.5倍はあろうかと思われるそれは、移動を続け、いずれ店員のおばちゃんも知るものとなった。
どうするのかと眺めていたぬらりひょんは、おばちゃんのストンピングを喰らうワームを目撃した。
そのまま店の外にけり出されたそうだが、気が付かなかった。それにしても1.5倍あるあれがストンピングを喰らってスプラッター状態でけり出されていたとは。
へそ曲がり達がラーメンを食べ終わる頃、みっちゃんとはるさんがやってきた。
どうやらわれわれがホテルを出るところに後ろから帰ってきていたそうである。
例の夜景を見て帰ってきた彼らは、へそ曲がり達がラーメンを食べ終わるのを待って、ラーメン屋の隣のABCストアで一緒に買い物をして帰ることになる。
このあたり、なぜか写真が全く残っていない。やる気ないなー。
猫丸は翌朝早くにダイビングに行く予定なので、早めに寝ることにした。したんだけど、やっぱりみんなが部屋に集まって、結局なにやらわいわいテレビを見たりして楽しむことになった。ハワイの楽しい夜は更ける。それぞれの部屋に戻ってから、ラッキー氏にボディコントロールのためのマッサージをしていただいた。極楽。
その夜、付き添って歩いて貰ったお礼を兼ねて、猫丸さんをマッサージしながら、雑談をしていました。
そして、足の裏を触った時に
ラ「あれ？猫丸さん、少しむくみが出てない？」
猫「えっ？そんな事は無いと思うけど？」
こんなふうに思ったのは、自分の足がすごくむくんでいたのを思い出したからである。
だが、この足の裏の感触の事が、ある事で納得させられる事になるのであった。
そんな事を思っていながらマッサージも終わり、冷たい物を飲みに冷蔵庫の所まで行き、一息ついて寝床まで戻る。
ラ「猫丸さん、明日は何時に起きるの？」
猫「７時過ぎに迎えが来るから、それまでに起きるよ」
ラ「早いんですね」
猫「うーん」
ラ「猫丸さんは何年前から潜っているの？」
猫「シーン、無言」
ラ「猫丸さん？」
猫「グー・グー」
ラ「あれ、もう寝ている。」
飛行機の中といい、ホテルの中といい、寝つきの早い人だなあと感心してました。
長い一日が終わった。
終わったと思った。しかしながら、JINROパーティの余波はまだ続いていたようである。ときかわ氏のレポートを引用しよう。
以下の並びでベッドにころがってる。
状況１
ぬら 源 とき
−−−−−−−
ＴＶ 酒 ＴＶ
源さんくっちゃべりはじめてＴＶの声がきこえない。さむい親父ギャグの応酬。
状況２
ぬら 源 とき
−−−−−−−
起 起 寝
源さん、ぬらにしきりにしゃべくりまくる。さむい親父ギャグの応酬。話し声で目を覚ます。
↓
ぬら 源 とき
−−−−−−−
起 起 起
ぬらはこっちに話題を振って源さん攻撃をかわそうとする。
↓
ぬら 源 とき
−−−−−−−
寝 起 起
「源さん攻撃をかわしたぞぉ」とぬらは寝る。源さん攻撃はこっちに来る。寒い。
状況３
ぬら 源 とき
−−−−−−−
起 寝 起
大いびき・・・。
そう言えば、ラッキー氏が朝起きたときに「隣からものすごい音がしていた、あれじゃあの部屋の他の人は眠れなかったに違いない」と証言していた。
長いイントロである。なにせ、ネットジャム御一行の珍道中、実はこの次の日がクライマックスなのだ。ここに至るまでに、12話も書いてしまった。読んでいる方が大変だ。しかし、できるだけ克明に残しておきたかった。
それだけ価値のある旅行だったというわけだ。懲りずに続きを読んで欲しい。→つづく
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